アトピー性皮膚炎(アトピー)
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乳幼児期は、食べ物(卵白、小麦、牛乳など)がアトピー性皮膚炎の悪化因子となることが多いです。乳幼児期を過ぎると、ハウスダスト、ダニ、カビなどの環境因子がアレルゲン(アレルギーの原因物質)になります。このため、こまめに室内を掃除したり、天気の良い日は窓を開けて換気することが大切です。じゅうたんやカーペットはダニの格好のすみかになるので敷くのをひかえ、晴れた日は布団を干すようにしましょう。動物の毛もアレルゲンになりますので、室内にペットを飼わないようにすることも大切です。また、夜ふかしや睡眠不足はかゆみの原因になりますので、規則正しい生活を送るようにしましょう。
アレルギーの原因が何かを血液検査で調べることができますので、気になる方は皮膚科専門医に相談して検査を受けるようにしましょう。最近では、アトピーの原因として、皮膚のバリアー機能(皮膚本来がもつ皮膚の表面を保護する機能)の異常が注目されています。皮膚のバリアー機能に異常があると、アレルゲンが外部から皮膚の中へ侵入しやすくなり、アトピーを発症しやすくなります。ですから、保湿剤を定期的に塗って、皮膚のバリアー機能を改善させることが大切です。冬は湿度が低下するため、皮膚が乾燥しやすい状態になります。皮膚にとっての理想の湿度は、約60%と考えられていますが、冬では40%を下回ることもあり、室内で暖房を使用すれば湿度は20%以下まで下がります。その意味でも、暖房を使いすぎないようにして、こまめに室内を換気する必要があります。
アトピーのお子さんは、もともと皮膚のバリアー機能が低下し、水分を保持する機能が低下しているため、冬場のスキンケアは毎日欠かさずに行う必要があります。石けんでゴシゴシ洗いすぎると乾燥したお肌にダメージを与えてしまいますので、お肌にやさしい刺激の少ない石けんを使用するとよいでしょう。皮膚表面の汗や汚れをやさしく洗い落とすことが大事で、石けんをよく泡立てて手でなでるようにして洗うのがコツです。湿度が下がるこの季節、定期的に保湿剤をぬって症状がでないようにしましょう。
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